2005年11月24日木曜日

「美の基準にも勝ち組と負け組がでてくる」(脳科学者、茂木健一郎)



今晩の日経「あすへの話題」コ ラムで、茂木健一郎氏は、アンディー・ウォーフォールの絵と寿司屋の宝船を比較して、脳科学的且つ哲学的な論考を広げられている。

抜粋:
  1. アンディー・ウォーフォールの「フラワー」は二時間見ても飽きなかった。
  2. その夜、寿司屋に行ったら宝船が飾ってあったが、ウォーフォールに比べるとあか抜けない。
  3. ウォーフォールと宝船の運命を分けたものは何か?
  4. この世に絶対的な美の基準はない。美は、脳の中の記憶と感情のシステムが複雑に絡み合って、長い時間をかけてゆっく りと作り上げられる「フィクション」なのである。
  5. ところがこのフィクションがあたかも絶対的な地位を持つように感じられるにいたる。
  6. グローバリズムの中、美の基準もグローバル化している。その中で、美の勝ち組と負け組がどうしてもでてくる。価値は 平等だとは言っても、「中心」と「周縁」の差は生まれる。

身も蓋もない話だが、真実は往々にして身も蓋もないものなのである。勇ま しいニッポンナショナリストたちも、あまり夜郎自大にならない方がいい。

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